5分後の世界


昨日はヒロちゃんとの再会だったため、二日酔いです。
タバコの人体への影響は強く、身体に悪いことを思い知らされる。
体内が、タバコの煙で充満されていて、ドロドロしていて粘りついてい感じだ。
だから二日酔いではなく、毒に満たされているほうが強くて身体が重い。




モーニング
昨日の興奮を抑えるため、PCに言葉を打ち込みブログを整理する。
それが終わり、2人のコックが作ってくれた朝食をとる。
手料理万歳です!



シャワーを浴びようとしたが、水がほとんど出ない。
しばらく待っていると、ようやく頑張れば何とかなる程度出てきた。
シャワーを浴びていると、手がビリビリする。
最初は気のせいだと思っていたが、それにしては刺激が強い。
こっちでは、シャワーの水が出てくるところにヒーターがついている。
そこが、バチバチでした。ご愛嬌です。



リフレッシュしたところで、散歩に出かけることに。
まずは銀行へ。
キューバは外貨を両替する場合、ユーロやカナダドルを除いて、約20%の手数料がかかる。
ユーロとかないし、しゃーないなと覚悟していたが、ATMを発見!
使ってみたら、10%もかかっていない。
むだにメキシコペソなんか持ってこなきゃよかったな・・・。
そのあと、市場へ。
ここで、ヒロちゃんは二日酔いがひどいため強制送還。
外国通貨を現地通貨に両替するため、列に並んでいるとイラン人に声をかけられる。
日本に10年前に来たことがあるらしく、日本語が少し話せる。
今はカナダに住んでいるらしい。
彼は、ペルシア語と英語、スペイン語、日本語が話せる。
市場というか、現地の人の物価は相当安いです。
キューバは二重価格になっていて、現地の人と外国の人で通貨が違います。
外人価格だと、メキシコとあまり変わりません。
メキシコは、日本の3〜5分の1くらいかな・・・。
現地価格だと、グレープフルーツ1つで10円くらいです。
現地の人たちに、愛嬌をこめて「チノ」と呼ばれたりしながら、買い物を楽しんだ。



宿に戻り、市場で購入したお弁当のようなものを食べる。
ご飯の量に比べ、具が少ない。具はちなみに、赤飯にのっている鳥だけ。
こっちは、食材はうまいけど料理はうまくない。
そこには比重があまりないんだろう。
でもメキシコ料理のように、くどくはないので、まだましです。
ただ、何かが足りないんです。
パンチがどれもない。






勉強スタート
昼飯を食ってから、夜7時までスペイン語の勉強をしました。
最初は学校に通ったり、先生をつけようと思ったのですが、とりあえず1週間独学でやってみます。
数字を覚えて、簡単な挨拶やフレーズを覚えました。
久しぶりの勉強は、新鮮で頭がビックリしていましたが、終わったあとの爽快感はたまらない。
英語が簡単に感じてしまうほど、スペイン語は難しい。





ナイト
夕食は弁当の残りと、海老の炒め物。そしてビール。
夕食後、街へ。ピノと奥さんのベティーが、いろいろ親切にクラブ情報を教えてくれる。
最初聞いてた場所は、やっていなかったので別の場所へ。
店に入ろうとすると、ほかの店の客引きに声をかけられたので、ついていく。
そこは、売春婦の待機場所のようなところと、手作りでチープで胸が痛くなるようなところだった。
目的のクラブに戻って、中を確認したら今日は年配向けのライブだった。
結局、昨日行ったクラブへ。
バンドのメンバーとも顔を覚えてくれていて、うれしそうだった。
パーカッションの人と握手したが、手が今まで触ったことのない感触だった。


ライブが始まる。
昨日と変わらないのだが、僕の身体の反応も昨日と変わらない。
サビとかAメロとかは一切なくて、フリーだ。
メンバー1人1人も、それぞれが好きなように演奏している。
ベースも、ピアノも、サックスも打楽器のように弾いている。
音が、跳ねている。
キューバ、やばすぎる。






5分後の世界
キューバの人たちは、教養がある。
彼らは5分後の世界のUGのようだ。
そして旧日本人村は、日本を皮肉っぽく描いている。
キューバという国は、何かが違う。
日本に似ている部分もあるが、大きく異なる。



経済は貧しいかもしれないが、楽しんでいるし、なによりも生きている。
彼らは、命が輝いているので魅力的だ。
宿のジジーばあちゃんは、80歳だが背筋が伸びていて、アメリカンポップが好きだ。
街を歩けば、ひまそうにしている人もいる。
でも、友人の15歳になる娘、クラウディアはエリート教育お受けており、毎日が試験だ。
それでも彼女は、塾に通う日本でいうエリートとは何もかもかけ離れている。
彼女からは、命の輝きが痛いくらいに感じる。







気づき
僕は、大事なことに気づいた。
僕に足りないもの、そして日本に足りないもの。
豊かになる上で、必要なものが僕らには欠けている。
それは芸術だ。
日本では芸術を大事にしすぎて、内側にしまった。
ある一部の人たちだけのものになっているし、守ることが目的にもなっている。
そして、ステイタスにもなっている。習い事になっている。
本来、芸術とは生活の一部にあるものだ。
日本では、こちらから芸術にお邪魔しないといけない。
キューバ音楽は、外のジャンルやカルチャーのいいとこどりをしている。
これがキューバというものはない。
芸術は、破壊と創造だ。
日本には破壊というものがない。
もっと身近に、芸術を。
それも、人間らしく生きるために不可欠だ。
そして、魅力的だ。





携帯電話
日本でのみ、電車で携帯電話の通話は許されない。
おばちゃんの大声や、香水のにおいは許される。
世界中のペースメーカーをつけている人は、どうなっているのだろう。
ペースメーカーが、携帯の電波に影響を与えないようにはできないのかな?
ヘッドホンの音量が大きいと、注意される場合もある。
その、かすかに聞こえる音は気になるのに、満員電車での異様な人口密度には気にならないのか。
どっちが苦痛なのか?





世界
キューバにいると、外のことは一切入ってこない。
クラブで、ナポリタンとオニオングラタンスープを注文したが、似ているのは見た目だけだった。
60年代のアメ車が、大事に大事に今でも走っている。
もちろん日本の情報は一切ない。
アジアをひとくくりで、チノという。
僕もここでは、ここだけが世界になる。
だけど窮屈な感じはしない。