移動の法則

旅が始まった。久しぶりにゾクゾクするような感覚を味わった。
身体が危険と、そのスリルを楽しんでいる。自分が生きていることを実感する。
僕は今メキシコにいる。異国である。ヨーロッパやアメリカにはなかった、雰囲気。アジアに似ている。
しかしアジアより勢いがありそうだ。とりあえず未だに時差ぼけがひどいので、あと2日くらいメキシコシティにいます。



ロス国際空港
それにしても、うまくいかない。
どうして移動とトラブルはセットなのだろうか?
時差ぼけで、夜中の3時に目が覚めてから、一睡もできない。
ドミトリーに泊まっているので、身動きすら取れない。だから寝た振りしたり、死んだ振りしているしかない。
とにかく、暇で暇で何もしていない自分に嫌気がさして、興奮してさらに寝れない。
そういえば昨日は、くさい外人(ドイツ人でした)はいなくなり、パキスタン人が来ました。
トイレのティッシュは濡らす。洗面器を詰まらせる。エロチラシをバスルームにばら撒く。
とにかく、汚く使うということです。外人では、コリアンとドイツ人がきれい好きです。
ようやく7時になり、宿を出てバス停へ。この時間は浮浪者しか外にいない。
空港着いたら、チェックインができない。そういやアメリカは自動チェックインが多いのだが、非効率だと思う。
誰もうまくいかないし、人相手にするより時間がかかる。人件費削減なのだろう。
その自動チェックインができないわけです。係が来るので、しばらくお待ちくださいの画面を10分眺める。
係の人が来て一言、チェックインできないからエージェントに話せとのこと。
おい!エージェント(代理店)なんかいないよ!去った彼女を追いかけて、しつこく粘る。
そしたら、チケットと書かれた列に並べとのこと。
あ〜あ、これでダメなら帰っちゃおうかなという弱気な考えが発生するわけです。
出発2時間前には空港に着いたのだが、この時点で15分経過。
しかも不安な気持ちを抱いたまま、1時間列に並ばされる。
ようやく僕の番になって、受付の人に事情を話す。リコンファームしてないとか言っていたが、発見一発目のフライトは要らないはず。
しかし、そんなこと言ってもラチあかないので「英語も話せないワイフがメキシコで待っているから、どうしても今日行かなきゃ!」
と情に訴えまくり、なんとか発券してもらう。
急いでゲートに向かうが、その前に立ちはだかる手荷物検査。
僕のチケットに押されたスタンプ(ゲートに向かう入り口で警察官が、スタンプを押。多分、人種や国籍、人相でスタンプの種類が変わるのだろう)を見たとたんに、ここで待て!と言われて10分待たされる。いや、もう搭乗時間なのに・・・。
待っていると、マウンテンゴリラか超大柄黒人警察官だかが現れて体中チェック。
もちろん持ち物一つ一つにも、布みたいのの擦りつけてチェックする最先端機械でチェックされる。
そして、レーダーが何本も出ている歩く歩道みたいのを歩かされる。
開放されたときには出発20分前。急げ俺!ってなぜ?なぜに、こんなにも疲れているんだ?
アメリカって、本当に病んでいる国です。
僕みたいなチェックを受けているのは、アラブ系やインド系でした。
ようするに、アメリカから見た外人です。前にチェックされたときにも書いたが、もう一度書こう。
なぜ、あなたたちは狙われているのか?





ダラス
メキシコへはダラスで乗り換えです。
ダラスへ向かう機内では、寝ようとしたが寝れず「脳がさえる15の習慣」という本を読んでいました。
ダラスに着いた僕は、ある人を見つけて走り出しました。
そこにいるのは、「しんちゃん」です。
彼とは、打ち合わせしていなかったのですがメキシコ入りが同じ飛行機でした。
中南米は、基本的に一緒に行動します。もちろん何から何まで一緒ではありませんが・・・。
もう彼との関係は、必然だと思っていますので何も違和感も不思議な感じもしません。
相棒と一緒になった僕は、少し元気になりました。
しんちゃんもサンフランシスコの空港でトラぶったようで、飛行機は僕のとは違いましたが2人でメキシコイン。




メキシコシティ
空港に着くと、3回警察のチェックを受ける。警察の数もやたらと多い。治安悪そうだな〜。
空港の出口に行くと、タクシーの客引き。久しぶりです。こういうの嫌いじゃないかも。
適当に、しかし相手を一発で黙らせる断り方は、アジアで習得済み。
夜に着いたので、宿は予約して空港までピックアップしてもらうことになっていたので安心です。
でも、肝心の迎えが来ないし電話も繋がらない。
ま、しゃーないかとぼけ〜としていたら、(この間しんちゃんは、公衆電話を探して連絡取ろうと空港を動き回ってくれています。僕は、荷物番です)笑顔で宿の迎えが登場。車に乗り込むと、彼女が助手席に。日本じゃ考えられないかもしれないけど、こういうの大好きです。
彼も、自分の仕事っぷりを見せれるし、デートにもなるし。
会話する二人、そしてビリビリした空気が窓ガラス越しにも伝わってくる。いいかんじ。
ようやく旅らしくなってきた。
宿に入ると、良くないほうの日本人宿の雰囲気ですが気にしないしならない。
早速、外に飛び出して屋台をはしご。
アミーゴたちも、ちょっかい出してきたり、写真うれしそうに撮られるし、いい感じ。
スペイン語、一切読めないし意味もわからんから、注文も人が食べているのを頼むか、勘で決めるだけ。
こういうので、現地に少しずつ無理なく溶け込んでいける。
標高が2,000mあるので、無理せずに身体を慣らしていきます。