歌声と寝顔の包まれる中で

どうもです。
今日ほどビールが美味しいのも久し振りです。
僕は今、バージニア州の田舎の中にあるキャンプ場にいます。
キャンプ場にはワイファイが入っています。さすがです。
10月10日、自分にとっては歴史的な1ページをめくりました。
その興奮は11日の朝まで続き、今は達成感を身体の奥に押しやるビールでピースになっています。
そして今日は爆発するまで飲み続けるでしょう。
わずかに残る興奮と、体内のアルコールと幸福感でバラバラになったプラスの心を少しずつ少しずつ言葉に変えていきます。






その前にNY
10日朝、僕はニューヨークにしばしのお別れをした。
そしてお世話になった山根さんともしばしのお別れ。
僕と彼女の出会いを考えると、努力と人はどこかでつながることが証明される。
僕はビジネスマン時代、毎週嫌がらせのように自分の考えを書いた新聞のようなチラシにはならないチラシを書き続けた。1年間、ひたすら。
都心は変わっている人が多い。いや、できる人は普通が好きではないと言ったほうがいいのかもしれない。
僕がその人たちと渡り合うには、ただたださらけ出すしかない。
そして僕を吐き出し続けた。
山根さんは、その吐き出したものを見てくれていた。
それが僕との接点になり、線はニューヨークにまで続いた。
もちろん終わりではない。
仕事は点ではない。線だ。いつどこで線になるんかわからないから面白い。
彼女は、僕の100倍本を読んでいる。
素敵な女性で、その人に認めてもらえることは男として幸せなことだ。
強く強くニューヨークで勝負することを薦めてくれた。
それだけでも僕は生きている価値がある。
見る目がなかったと残念な思いをさせないために、僕はまた1つ大きくなれそうです。
期待や応援や優しさ、そして愛が人を大きくさせる。






ニュージャージー
10日朝10時、ニューヨークの中心地にある図書館の前に待ち合わせ。
ニューヨークのど真ん中をバックパックと夢を背負い、ニュージャージへ。
ニューヨークのビル群を、勝者のように眺めることができるしんちゃんのお姉さんの家族で昼間からビール片手にバーベキュー。そのあと、ひできとなおちゃんがお礼に髪を切る。
そのあと、レンタカー会社に車を借りに。
車を借りるのに2時間待たされて、ようやくワンピース号とご対面。
「で!で!で!でかい!」
でかすぎるよ・・・。
日本で走っているのを想像していたので、規格外でした。
「で、どうやって帰るの?」
地図を見るのは好きではないので、運転をすることに。
もう夜になっており、なにも見えない。
ハイウェイを走る。
誰もが緊張で手のひらから大量の涙が出る。
車のハンドルを握った時に思った。
「この感覚を味わうのは僕だけでいい」
僕は偽善者ではないつもりだ。
そのくらい、味わったことのない緊張感だった。
左ハンドル、右側走行、横に4人は座れる車幅、デリカ3台分の長さ、道はわからない、暗い。
逃れようもない恐怖との戦いが始まりました。
なんとか、本当になんとか、しんちゃんおお姉さん宅に着く。
記念写真も顔がこわばっていたかもしれない。
全員乗り込み、ワンピース号は長い夜に向けて走り出した。






闇の支配
ここからフィラデルフィアまで2時間。
8時前に出発したので、10時には着くだろうと中東のお菓子よりも甘い考えを持っていた。
外灯のない道は見づらい。まして、標識なんて見えない。
闇は空でなく、地面にはいつくばっている。
道に這う闇。車のライトで溶かされる闇の世界。
それでも一寸先は闇。



深夜1時半道に迷う。Uターンを試みた5分後。
上半身裸のおじさん「おめえら、俺の庭でなんてことしているんだ!」
ぬかるみにはまって動かなくなり、けつから水を噴出すワンピース号。
極度の緊張による疲れ。眠気。
最悪の展開とは、このことをいうのでしょう。
皆は平謝りしているなか、僕は開き直り完全体だった。
異国の地で、道は暗くて見えない、もちろん道もわからない、いつ着くのかもわからない、心身ともに疲労困憊、そんな状態なんですよ。あんたもやってみな。



誰かが乗り移ったような狂気の7時間。
深夜2時、ようやくキャンプに着く。
アイポッドで神経を落着かせて、ベッドに倒れた。





グレートアメリ
朝が来る。
世界の主役は闇から緑にバトンタッチする。
キャンピングカーの使い方を、隣にステイしているおじさんたちに教わる。
グラミー賞を受賞する俳優の演技のような優しさ。
あったかいな。








とにかく
僕は無事です。出発なので、また書きます。まだまだ書きたいことだらけです。