サマーナ


僕は今、サマーナという町に来ている。
ここに観光で訪れる、あるいは立ち寄るバックパッカーはどのくらいいるのだろう?
まずドミニカって、どこ?ってかんじですから、ドミニカ人からしても日本ってどこ?
って思われるのが普通なのに、彼らは日本を知っている。
「チノ!」と声をかけられ、「ハポネス!」と答えると、急に好意的になる。
キューバでもそうだったな。カリブ海という地球の裏側で走るトヨタ、日産、ホンダ、三菱、
バイクならカワサキ、そしてソニーシチズン、キャノン等々。
僕らの知らないところで、僕らは知られている。



そう、このサマーナは田舎です。ドミニカの中の田舎。多分そうだろう。ここが田舎じゃなきゃ・・・。
電気は夜にならないと使えない。そして久しぶりの水シャワー。ゆったりとした時間。人の良さ。
どの角度から見ても、田舎だろう。そこに僕がいるのは、かなちゃんとの縁です。
一昨日、彼女たちとサントドミンゴで遭遇して、サマーナへ招待を受けた。
当初僕らは、別の場所へ移動するつもりだったが、快く好意をちょうだいすることに。
そんなわけで、ここにいるわけです。




in the bus
50cm四方の空間に囲まれて、ときおり頭には荷物が落ちてくるバスの中で、
僕はいつものように考え事をしていた。




軽くて重い
俺は何をしている!?昨日のブログや行動に対して、冷静になるとバカだったと反省。
なんだか帰ろうとしている理由を、無理やり見つけてきているようなものだ。
いつも考えがコロコロ変わってしまい、確かに病的なのかもしれない。
だけど、そのときそのときは本気で考えている。角度が一辺倒なんだろう。
それで、まずはっきりさせておこう。
「僕は僕のために生きている。」
僕がすることは、誰のためでもない。僕のためだ。
だから人のためとか言ってはいけない。すべて含めて、僕の自我なんだから。
そう、何をするのもどうなるのも人のせいにはしない。
誰かのためになんかではなくて、僕にとってなんだから。
それだけ考えればいい。僕にとってどうすればいいか。
これで心が軽くなり、同時に書いたりしたことを後悔して重くなった。





客観
なぜに僕の頭は移動すると、活性化されるのだろう?
そして腰の痛みと比例して、覚醒していく。
外の景色は何も見えないけど、機内サービスのある飛行機よりも気分がいいのは、
この感覚が久しぶりだからと、移動を実感できるからだろう。
そもそも僕は機内食が食べれない。気圧の関係で胃にダメージがくるためと、健康的な絵
ではないからだ。餌を食べている気分がしてしまう。僕は、なぜかそういうのが好きじゃない。
現地人にか囲まれて、現地の空気を吸う。
そうやって自分がその世界に入ることで、自分を客観視できる。
海外に年に何回行くとか、何カ国行くなんてどうでもいいことで、どこの世界にいるのかだ。
主観でなく客観。





個人として
日本では、いまだに転職は肯定的ではない。それは今できているシステムとマッチしないから。
だけど、それは社会がそうなっているだけで、個人としては別問題だ。
個人的には、やりたいことにどんどん飛び出していくべきだと思う。
自分は自分で守らないといけない。誰かやどこかに人生を託すものではない。
僕はどうする?それはいつも考えている。





no more than an encounter
こうやって移動していると、旅はいいものだと噛み締めることができる。
そして人との出会い。これ以上のものがあるのなら、教えてほしい。





呼吸
僕は当然ながら飽きっぽい。
TVもリモコンを持ちながらじゃないと見れない。そもそも見れないけど。
いつも同じ場所にいて、いつも同じことして、同じものを食べることができない。
何か新しいものがないと、楽しめない人だ。
だからこそ、職人と呼ばれるような人を尊敬する。
ピラミッドを造り続けた人を尊敬する。
狭く深いところにはいけない。そういうのを一般的に中途半端というのだろう。
掘っては飽きて、また別の場所を掘っての繰り返しでは油田は見つからない。
僕はそんなことを一生やっているのかもしれないが、それでもかまわない。
僕にとっては、どれだけ掘ったかよりも、掘った土で何を造るかだ。
なんでもやり始めはテンションもペースも速い。
僕は掘るという行為を楽しんでいる。こんなのもあるのか!とね。
掘るとは、僕にとっては吸収だ。
より多くの場所、人、もの、ことから吸収して、一箇所に吐き出す。
だから土を集める場所は一箇所だ。そして造るものも1つだ。
僕の表現方法は1つにする。そして、それだけは負けないというものにする。
あれもこれも知っておいたほうがいいけど、あれもこれもできなくていい。
できるのは、一つだけでいい。


子供のころはプラモ作りが好きだった。
サッカーでも作戦を立てるのが好きだった。
僕は発見よりも、創造が好きだ。
そして創造したものをぶっ壊すのが好きだ。
もし10代のころに勉強欲があれば、今頃どこかの研究員になっていたかもしれない。
んなわけないか。ロボット甲子園好きだったな〜。





そして
思考がでかいのはいいけど、集中の度合いを細かく切らないと。
多面的な洞察と、1つの活動。表現方法は狭いほどいい。
いくら勉強しても、応用がないと身につかない。
勉強のための勉強はしない。
普段から、意識をしておく。
過去の遺産を無視しない。過去から学ぶ。
0からは何も始まらない。
基準があって、ものを考える。






到着
首都サントドミンゴから2時間半で、サマーナに到着。
かなちゃんの家に転がり込ませてもらい、かなちゃんのアミーゴに町を案内してもらう。
ポージョ(鶏肉)や青いバナナを揚げたプラタノを食べて、ビールをしっかり飲む。
途中からチカちゃんも合流して、ごくごく飲む。
そして場所を彼の店のピアノバーに移り、サルサを教わる。
かなちゃんと、チカちゃんは青年協力隊としてサマーナで仕事をしている。
国際協力というものです。そのことをいろいろ教わりました。
まあ、なんにせよ日本人としてよりも日本として来ているわけです。
そして僕らのような個人としてではないし、国としてですから日本の税金が使われています。
それはシステムとして当然のことです。
国の国際協力というものは別として、僕は彼女たちが異国の地で異国の人のために活動していることは、
素晴らしいことだと思いました。しかも青年隊とか別にして、彼女たちは素晴らしい。